何度でもできる異議申立と紛争処理機構の活用


 

異議申立の結果、等級が変更してもしなくても、その結果や認定理由等に納得できなければ、何度でも異議申立を行うことはできます。

納得ができないものは何度でもチャレンジするべきです。
 

自賠責保険・共済紛争処理機構の活用について

しかし何度異議申立をしても、東京本部の審査会による審査結果の回答に納得がいかなければ、自賠責保険・共済紛争処理機構というところに紛争処理の申請を行うことも有効です。
 

ここでいう紛争処理とは自賠責保険または自賠責共済の認定に納得が行かない場合、後遺障害に関して言えば等級の認定に納得出来ないときに、その認定について第三者に判断して貰うものです。
 

紛争処理機構の審査も自賠責保険の審査と同様に書類審査であり、 出頭の必要などはありません 

しかし審査期間は長く、通常でも3ヶ月くらいはかかり、もっと長くなることもめずらしくありません。
 

そして紛争処理機構の審査結果で満足のいく結果が出なかったとしても、 同じ争点での申請は出来なくなり、残された道は、裁判で争うしかなくなります ので、もう異議申立のしようがない場合の最終手段と思ってください。
 

自賠責保険・共済紛争処理機構での取り下げ要請・不受理・打ち切り

自賠責保険・共済紛争処理機構への紛争処理申請を考える場合、以下の規定に抵触していないかを気にしなければなりません。
 

(紛争処理の申請の受理)

第5条 本機構は、次の各号のいずれかに該当するときを除き、紛争処理の申請を受理するものとする。
(1) 民事調停若しくは民事訴訟に係属中であるとき又は当事者間の紛争が解決しているとき

上記は自賠責保険・共済紛争処理機構の業務規程の一条項です。

機構のホームページ上 でも確認することが出来ます。
 

条文をそのまま素直に読み取ると、調停か裁判の最中のとき、または既に解決しているときは機構への紛争処理申請は出来ないということと読み取れます。

当然のことではないかと思います。
 

しかし、実際の運用は次のような状態でも受け付けられません。

不受理になるか、申請を取り下げるように打診されます。
 

  • 調停をしていたが不調になったとき

    この場合は、調停や裁判の継続中でもありませんし、解決もしていませんので、受け付けられるべきではないかと思うのですが、機構は受理しません。
     

  • 過去に同事故で、調停や裁判により解決している事柄があるとき

    交通事故では双方がケガをすることはよくあります。

    この場合、双方が被害者ともとれます。

    そして、相手方のケガ等について裁判や調停で争われて解決した場合、自身の自賠責の認定について機構に紛争処理申請をしようとしても受理されません。

    自賠責の重過失減額を争う紛争処理申請であれば、上記裁判の過失の判断と関連してきますので分からなくもないのですが、その裁判は相手方のケガに対する賠償のことで、 機構への紛争処理申請の内容は、自身の後遺障害のことで、全く関係なくても同じ対応 です。
     

    また、物損については事故からそれ程間もない時期に、調停が開かれたりすることもあります。

    そのような場合でも、既に同事故で調停が行われて解決しているのだから、機構では紛争処理申請を受け付けない対応を取っているようです。

    これも、自賠責の重過失減額を争う紛争処理申請であれば、上記裁判の過失の判断と関連してきますので分からなくもないのですが、例えば全く過失に争いの無い事故で、調停で車の格落ち損について争って解決した場合で、後に機構に後遺障害について紛争処理申請をした場合など、全く関係の無い事柄ですが、機構は既に調停で解決しているとして受理しないのです。
     

  • 紛争処理機構に申請後、調停や訴訟を提起されたとき

    これは、例え紛争処理機構への申請時に問題なく受理されたとしても、その後、相手方が当該事故に関して、何らかの調停や訴訟を提起したときは、機構での審査は打ち切りとなってしまいます。
     

    逆手に取れば、相手方が紛争処理機構での等級変更を阻止しようと思えば、後遺障害と関係のない部分であっても、その事故に関することについて調停や訴訟を提起すれば、それが実現してしまうということになります。

 

以上のような紛争処理機構の対応は、「保険金等の支払に係る紛争の公正かつ的確な解決による被害者の保護を図ること」を目的として設立された紛争処理機構の理念に反するのではないかと感じます。
 

国交省の担当に確認を取ったところ、機構の対応に問題はないと言っていましたが、その根拠は以下の規定の条文です。

既に紹介した第5条第1項の中にある第9号の「前各号に掲げるもののほか、本機構が紛争処理を行うに適当でないと認めるとき。」、そして第17条にある「主任委員は、第5条第1項各号のいずれかに該当するときは、紛争処理を打ち切ることができる。」という2つの都合の良い条文です。

つまり、運営側の解釈でどうにでも出きる条文ですね。
 

しかし、これから紛争処理機構に申請しようとする方で上記に当てはまる方でも、しっかりとした決まりがある状態ではありませんので、受付の段階で跳ねられる事を覚悟の上で申請してみるのも良いかと思います。

 


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